入浴は最高の温活習慣
- japandearu
- 2017年7月5日
- 読了時間: 4分
深い湯船に肩まで浸かる入浴法は、世界的に見ても日本ならではです。
それは日本が火山列島であり、
至る所で温泉が湧き出ているという地理的な理由だけではないようです。
入浴は活動の時間帯から休息の時間帯への橋渡しをする役割を担っています。
湯船に浸かるという行為は、睡眠の質を高めるための重要なプロセスになります。
白人女性の平熱は約37.1度ですが、日本人の平熱は決して高くありません。
体温が低めの人たちが多い日本で入浴文化が発達したのは非常に理に適っています。
入浴前後には充分な水分補給が必要です。入浴をすると血液の粘度が上がります。血液の粘度が上がると、血管が詰まったり、血栓ができたりします。血栓は脳卒中や心筋梗塞の原因にもなります。
入浴の直後に食事をすると、体に大きな負担を掛ける事になります。
食後すぐに入浴するのも、体に大きな負担を掛ける事になります。
食事と入浴の間は最低でも30分は空けるようにするのが理想的です。
浴槽で体を温めると、皮脂腺や汗腺の働きが活性化して、
皮脂膜と常在菌が再生されやすくなり、潤いのある肌になります。
温かい湯船に浸かる事で、ストレスホルモンのコルチゾールのレヴェルを低く抑える事が
できます。
湯船に浸かる事によって水圧が掛かり、血管が圧迫されて血流が良くなります。
特に足の浮腫みに対する効果は大きく、足に溜まって淀んでいるリンパ液や血液が一気に心臓へと押し戻されていきます。
その結果、全身の血液循環が促進されます。
全身浴をすると浮力によって体の重さは9分の1程度になるので、関節や筋肉への負荷が減り、体の緊張が緩和された状態になります。
入浴の際は、炭酸ガスを含んだ入浴剤を利用するのが理想的です。お湯に溶け込んだ炭酸ガスは皮膚を通じて末梢の血管に入ります。
血管に入り込んだ炭酸ガスがある程度溜まると、体は血液中の酸素が少なくなったと判断して外に排出しようとします。その結果、血管が拡張して血流が増加し、血液中の乳酸が肝臓に運ばれるのを助けてくれる訳です。
湯船に10分間浸かっていれば、体の汚れの80%は落ちます。
ボディシャンプーやボディブラシなどで皮脂を丁寧に洗い流すと、不足した皮脂を補おうとして、皮脂腺が肥大します。そうすると、体から出る脂の量が増えてしまいます。
入浴の質を決定するのは、湯温、湯量、入浴時間の三要素です。
適切な湯温は40度、適切な湯量は肩まで浸かれるくらい、適切な入浴時間は20分です。
40度のお風呂に20分入浴すれば、体温を2.0度ほど上げる事ができます。
この過程で私たちの体の中にはヒートショックプロテイン70という蛋白質が作られます。
湯船に浸かると体温は上昇します。体温が上昇するとストレスが生じます。ストレスに対する防御蛋白としてヒートショックプロテイン70が誘発されます。
ヒートショックプロテイン70は体の細胞の傷を修復する働きがあります。
修復不可能なほど傷ついた細胞は静かに殺滅してくれます。
ヒートショックプロテイン70には、
乳酸の発生を遅くしたり、ナチュラルキラー細胞を活性化する働きがあり、インフルエンザなどの感染症や癌の予防に役立つとされています。
ナチュラルキラー細胞の働きがピークになるのは入浴二日後です。
活性化はピークを過ぎると5日後には沈静化します。週2回、ヒートショックプロテイン入浴法を取り入れれば、私たちの体は常に活性化し続ける訳です。
心臓から送り出された血液は体を巡って再び心臓に戻ってきます。
所要時間は約1分だと言われています。
数分間の入浴では心臓から送り出された血液は体内を数回程度しか循環しません。
数十分であれば数十回、体内を循環する事になり、血液はそれまで行かなかった末梢の毛細血管にも流れ込みます。入浴時間が長ければ、それだけ多くの血液が肝臓に送り込まれる事になり、乳酸をエネルギー源のグルコースに変換してくれる事になります。
人間の体温には深部体温と皮膚温の二種類があり、
深部体温が下がった時に眠気が訪れる仕組みになっています。
湯船に浸かると、温浴効果によって血管が拡張し、血流が良くなり、
体温は一時的に上昇します。
しかし、血管が拡張し、血流が良くなると、体の末端から熱が外に放散されやすくなり、
入浴後は深部体温が下がっていきます。
湯船から出て、深部体温が下がると自然な眠気が訪れます。こうして、入浴の後は質の高い睡眠へと導いてくれます。
入浴の質を決める三要素
お湯の温度
お湯の量
入浴時間の長さ
入浴の五つの健康効果
睡眠の質を高める。
副交感神経を優位にする。
免疫力を上げる。
老廃物を体外に排出する。
基礎代謝を上げる。
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